Voice of the heart

綴ってます

沈丁花


憶えている



とてもよく憶えている



お気に入りだったスカートの色



いつも不安だったこと



居場所がなくて
困っていたこと



居心地悪いまま
時間が過ぎるのを待ってたこと



そんなとき



沈丁花の花が優しかったこと



あの子の笑顔に救われたこと



いつか私も
あの子のようになりたいと思ったこと



甘酸っぱい沈丁花の香りが
それらを思い出させてくれる



優しく



とても優しく

×

非ログインユーザーとして返信する