虫けら
足元に転がっていた
枯れ葉のような
それは虫の死骸
ほんのちょっと前までは
きっと元気に動き回って
飛んだり跳ねたりしながら
生きていたんだろ
ともすれば気付かずに
踏み付けてしまっていた
キモって誰かが言った
その誰かを心底軽蔑した
風が吹いたら
飛ばされてしまう
それは虫の死骸
命の限り生きて
生きて
生き抜いた
そいつのことを誰も馬鹿にするな
ちょっと考えた
このまま風に任せようか
ともすれば気付かずに
踏み付けてしまっていた
だから
土を探した
そして埋めた
やがて土に還ってく
その命の重さは
枯れ葉のようでもあるのに
儚く悲しく
尊くて
美しかった