黄昏の平然
吐き出せない哀しみは膨らむ一方で
破裂することは許されず
ただただ哀しみと
それに追随して不満を増すだけで
それは黄昏に一気に加速する
暴走していく感情を
更に押し込めて
平然を装うつもりもないけど
結局汚れたガラスに映り込む顔は
他人から見たら平然以外の何者でもない
知らない誰かに軽く会釈するのも
知らない誰かに不快を与えないように
気を遣うのも自然に行い
自分も社会の歯車の一部だということを
刷り込まれて個性を大切にね
でもはみ出さないようにねと教えられ
自分というものを見失う
汚れたガラスに映り込む顔は
よく知っているのに知らない誰かみたいだ
認めたくないことばかり増えて
認めざるを得ない才能の出現に打ちのめされる
言い聞かされることばかりで
言いたい言葉は遮られて来たから
今更何をどう話したらいいのかなんて
あるようで無いから
だけど内容次第ではいくらでも話せるんだけど
誰も聞こうとはしてくれないから
吐き出せない苦しみは膨らむ一方で
破裂することは許されず
ただただ苦しみと
それに追随して不満を増すだけで
それは黄昏に一気に加速する
暴走していく感情を
更に押し込めて
平然を装うつもりもないけど
結局汚れたガラスに映り込む顔は
他人から見たら平然以外の何者でもない