Voice of the heart

綴ってます

紅い雫


塞がったはずの傷口が紅く滲む



痛みには慣れて
もう痛くもないんだけど



紅い雫は涙のよう



泣かないで
泣かないでよ



幼子に言うみたいに優しく囁く




通り過ぎゆく大人達の
仮面の様な顔



恐ろしく優しい仮面の下は
もっと恐ろしい無表情



騙すつもりもなく騙し合い



それを愛だと勘違いする




また傷口が紅く広がる



痛みはとっくに感じないけど

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