積木
何よりも情けなかったのは
まったくもって
大切にされなかったこと
優しい言葉も
買ってくれた物も
あまり意味はなくて
あの人の身勝手に
付き合わされただけだった
馬鹿な私は浮かれて
恋だと信じ切っていた
だけどわかっている
あの人を恨むのはお門違い
私はただ大切にされたいだけだった
優しい言葉よりも
しっかり手を繋いでいてほしかったし
高価なプレゼントよりも
真夜中の電話を切らずにいてほしかった
気が付けば
私の欲しいものは
何一つ与えられなくて
溜息の詰まった空箱が転がって
愛されていないっていう現実が
背けられないくらい
目の前まで積み上げられた
本当に情けなかった
悔しいのと
何故だか恥ずかしいのと
それはそれは色んな感情が相まって
思いっきり蹴飛ばした
あの人が積み上げていった物を