Voice of the heart

綴ってます

椿


冬の光に咲いている椿が
真っ赤で
その美しさに嫉妬している


 だって貴方はもういないから


ぽとりと落ちた椿が
そのまま咲いているから
その潔さに嫉妬している


 だって貴方はもういないから


私は何度貴方を引き止めただろう
叶わなかった幸せに
何度涙したことだろう


 生まれ変わるなら椿になりたい


貴方の通る側でひっそりと
だけど凛と
真っ赤に咲きたい


 貴方が来るのを待ちながら

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