邪気
自分でも分かっていない涙の意味を
探るため
泣き腫らした目で
朦朧とする思考で
のっそりと這い出して
窓を開けた
そこにある景色は何も変わらない
何も変わらないはずなのに
見る者の意識が違うだけで
初めて見る景色のような
はたまた懐かしい景色のような
変わってしまったのはあの人の心
引き留める魅力など私にはなくて
逆怨みで狂っていった
どうせなら呪ってしまえ
全てを破壊するほどの
そうして変わっていくのは私の心
止める術もなく寧ろ加速していく
知りたかった涙の意味さえ
もうどうでもいいほどの邪気
泣き腫らした目で
朦朧とする思考で
のっそりと這い出して
窓を開けた
この世界を呪ってしまえ