Voice of the heart

綴ってます

出来心


喉の渇きが癒せない


ずっと感じていた虚無感と一緒に




君の愛はどこへ向かうの


僕はずっとここで見ているだけだね


砂漠の花でさえ華やかなのに


満ち足りたこの世界で


干からびていくよ


干からびていく





やっと話せたことが愚痴だったこと


涙が出るほど後悔している


君に残せた記憶が決定的に最低になった


隣の芝生は青いままなのに


干からびていくよ


干からびていく





どうしてこんなに愛は悲しいの


憧れは憧れのまま触れずにいたらよかった


ほんの出来心


全てあの日から始まってしまったね





喉の渇きが癒せない


ずっと感じていた虚無感と一緒に

点滅


点滅が始まった時に思ってしまった


悟ってしまった


もうこれ以上は無理。




吹きぬける夜風が思いのほか冷たくて


諦めるのも一瞬だった




いつもと変わらぬ大通り


すれ違う人々はなぜか皆愉快に見える




私の哀しみなんてちっぽけでしかないけれど


死ぬに充分




その充分を抱えて歩いている


行く先なく歩いている




そして点滅




もうこれ以上は無理。

キンモクセイ


東の空に一番星


それだけで泣きそうになる


どこからともなくキンモクセイ


それだけで泣きそうになる




君の街と僕の道と


交わることなく遠くなる


二人の思い出も重なることなく


知らない他人になっていく




東の空の一番星を


君はどんな思いで見上げるの


どこからともなくキンモクセイ


それだけで泣きそうになる

毛糸玉


気持ちの整理なんてどうやってしたらいいの


誰もそのやり方を教えてはくれない


時間が解決してくれるよと無責任なことばかり言って


なんの解決法も教えてはくれない


好きなだけ泣いていいなら


この先一生泣いている


そんな私を誰が責めるの


誰が救ってくれるの


私は絡まって手の付けられなくなった毛糸玉


転がって埃にまみれてく


それでいいよ


もうほっといて