Voice of the heart

綴ってます


結局そう
やっぱりそう
最初だけはいいこと言って
人の隙を狙ってやがる


油断したら
心開いたら
あっという間に食い尽くす


NOと言えば牙を剥く
敵意と悪意で埋め尽くす
食うか食われるかの無法地帯


生きるのに必死なのは
お前だけじゃないんだぜ


優しさに飢えて
優しさに甘えて
優しさを利用して
優しさの欠片も持ち合わせていない


お前に言ってるんだ
ちゃんと聞けよ


義理とか人情とか
今更お前に説くつもりはないが
いいか
覚えておけ


お前が狙っているように
お前も狙われているんだぜ


利用しているつもりだろうが
利用されてるただの駒だろ


吹けば飛ぶよななんの重みもない
お前の人生なんかに
端から興味はないんだ
消え失せろ


お天道様に顔向けできないから
暗い闇しか歩けないんだろ
せいぜい夜道には気を付けな


いいか
覚えておけ
お前も狙われているんだぜ

二人の長い影


思いがけず声をかけた



君の後ろ髪が泣いているように見えたから


振り返った君の驚いた丸い目が潤んで見えた


それでもすぐに君は微笑んで髪を耳にかけた




話なんて何もないよ



話したいことは山ほどあるけれど


どうしよう


何も出てこない


ただ必死に隠した恋心


悟られないように長い影に落とした




取り繕った言葉は記憶にない



憶えているのは


君の後ろ髪


丸い目


髪をかけた耳


それと


二人の長い影

九月の太陽


手加減のない強い陽射しは
肌に痛くて
もう九月だというのに
あなたの様に優しくないわ



夕べの爪痕は感覚的余韻
なぞって確かめる
気持ちだけは妙に乾いて
忘れていた喉の渇きとリンクする



愛と云えるのか?


何度も確かめる


愛と云いたいのか?


YESとNOの狭間



優柔不断でだらしのない二人は
流れて溺れかけ
それでも呑気に
九月の太陽見上げてる