ぼんやりとしている
わたしの記憶も
夜空のまぁるい月も
ぼんやりとしている
愛された思い出も
明日の予定も
ぼんやりとしている
わたしの記憶も
夜空のまぁるい月も
ぼんやりとしている
愛された思い出も
明日の予定も
晴れているのに
哀しく見える空が
今日も私を責めている
彼はどこにいるんだろう
一面に咲いている花が
風に揺れるたびに
ため息がこぼれる
彼女はどこにいるんだろう
同じ時刻の同じ場所
同じように立っているのに
異世界にいるみたいな錯覚
私はどこにいるんだろう
あの春の日の、
雨の中、
私は、
まだ、
雨の中で、
静かに、
秘かに、
あなたの、
はじめての言葉を、
想う。
忘れられないのは、
ただ、
あなたの言葉。
それは雨の日の、
春の中、
濡れたままで、
あなたを待った、
あの夜の、
そう、
永遠の、
夜の中で、
まだ、
あなたを待つ。
想いのままに
感性のままに
紡いだ言葉よ
あなたへ届け
風に乗って
街を超えて
はるか遠く
あなたの元へ
あなたから貰った優しさを
ちゃんとあなたに還したいのに
いつもいつまでも甘えて
頼ってばかりで
簡単に自己嫌悪繰り返す
それでも今日もまた
昨日と同じように
甘えて頼って我がまま三昧
空が広いように
花が可憐なように
当たり前にあなたは優しいから
いつかあなたから貰った優しさを
ちゃんとあなたに還せるように
いつもいつまでも傍で
同じ空を見ていてほしい