Voice of the heart

命そのもの

厄介なのは 水より濃いもの 自分の体内を網羅し 間違いなく流れてるもの 拒んでも拒んでも 水より濃いもの 命そのもの 私は 生かされている

闇に咲く

闇に咲くのは私の真心 日の光のようにはいかないけれど 疲れた貴方を そっと優しく包み込みたい 同時にそれは私のため 満たされるのは私の方 疲れた神経を そっと優しく癒して ぼんやりと浮かぶ月 全てを知っていても無口なまま だから私は自由になれる 長くは続かないこと悟っているから 今だけ 今夜だけで... 続きをみる

雨に負けるな

急に鳴きだした こんな雨降りに そっかぁ わかるよぉ 命と引き換え 命繋ぐ蝉 思い切り鳴け 雨に負けるな

生きている夏

半分だけの空 そこにある夏 生きている 命震わせている それだけで尊い 果てしなく尊い

生きろ

急ぐことはない この今は 確実に 終わりに向かっている だから 急ぐことはない この命は 確実に 死に向かっている だから 生きろ

虫けら

足元に転がっていた 枯れ葉のような それは虫の死骸 ほんのちょっと前までは きっと元気に動き回って 飛んだり跳ねたりしながら 生きていたんだろ ともすれば気付かずに 踏み付けてしまっていた キモって誰かが言った その誰かを心底軽蔑した 風が吹いたら 飛ばされてしまう それは虫の死骸 命の限り生きて... 続きをみる

片隅の蝉

全身を震わせ 命を懸けて啼く蝉は 自由な世界に喜び啼くのだろうか それとも 命の期限に絶望して啼くのだろか 私は 全霊かけて恋をした 夢を見て 愛に負けた 小さな世界の片隅 小さな自由と澄んだ空 果てしない絶望は 夕暮れには一層増す どこかで啼く蝉よ 私の恋を啼いてくれ 抜け殻になった私を 慰めて... 続きをみる