絶望から生まれた蝉は それでも健気に啼く 虫網を振り回す 幼い子の無邪気 捕まった蝉 歓喜の子 両極端の生 夏の一場面
蝉のブログ記事
蝉(ムラゴンブログ全体)-
-
暑さに狂い啼く蝉は その短い命の限りを知らず 恋に生きて燃えていく その儚さと懸命さに とても憧れる そんな風に生きられたら 私も 燃え尽き果てていい その時は 出来ればあなたの腕の中で 来世の夢を甘く遠く感じながら
-
朝の静けさを打ち消したのは 一斉に鳴きだした蝉 安心して眠れるわ 青いシーツの海と カーテン越しの太陽は優しい 漂うように 流れるように 歌うように 夢見るように 蝉の声は懐かしい夏の色 目を閉じた奥でだけ蘇る夏の色 安心して眠れるわ
-
急に鳴きだした こんな雨降りに そっかぁ わかるよぉ 命と引き換え 命繋ぐ蝉 思い切り鳴け 雨に負けるな
-
陽が沈んで 孤独が来て 蝉が鳴いた 夏は終わらない
-
嫌いが言えたらいいな そしたらどんなに楽だろう 鬱陶しいくらいの蝉の声 なのに この心のざわざわまでは消せないね 好きが強過ぎて とても苦しいよ 好きを通り越して いっそのこと 嫌いが言えたらいいな
-
いつの間にかビルが建って 見慣れていた街が 急に知らない街に見える 便利になっていく街 嬉しいような 淋しいような 公園から見る空の色も 足元の芝も 何も変わっていないようなのに 取り残されていくような 変わらず聴こえる蝉の声 うるさいと思いながら ほっとしてる私がいる
-