こんなに私を待たせて
あなたは一体どういうつもり
こんなに私を泣かせて
あなたは一体どういうつもり
それでも離れようとはしない
私もだいぶおかしいけれど
釣った女に餌をやらない
あなたが罪人なのか
釣られた女が餌を求めることが
浅はかで愚かなのか
こんなことを私に言わせて
あなたは一体どういうつもり
こんなに私を待たせて
あなたは一体どういうつもり
こんなに私を泣かせて
あなたは一体どういうつもり
それでも離れようとはしない
私もだいぶおかしいけれど
釣った女に餌をやらない
あなたが罪人なのか
釣られた女が餌を求めることが
浅はかで愚かなのか
こんなことを私に言わせて
あなたは一体どういうつもり
嘘をついたの
悲しかったから
その嘘で
余計に悲しくなることを
私は
分かっていたはずなのに
嘘をついたの
寂しかったから
その嘘が
終わりを告げることを
あなたに
止めてほしかっただけなのに
流れるものが
涙じゃなく
雨ならいい
ゆっくりと
息をして
パンを食べ
空を見る
落ちてくる雫が
雨というだけで
愉快になる
いつまでも
雨ならいい
雨なら
それだけで
涙の代わりに
いつまでも
降り続け
朝からの憂鬱を
引きずったまま
晴れの春空さえ
どうだっていい
誰か聞いてよ
誰か助けてよ
発することはない言葉
繰り返し繰り返し
ふと顔を上げる
空を見上げる
そうか
朝からじゃなかった
過去からの憂鬱に
囚われたまま
流れる季節の中で
私の季節は止まったまま
誰か聞いてよ
誰か助けてよ
発することのない言葉
繰り返し繰り返し
ただ泣くのだけは
無意識に我慢している
こんなにも爽やかで
麗らかな春の中で
街を歩けば
咲き誇る花色に
否応なく春を知る
独りどこまでも
歩ける気がするけれど
夜になれば
人恋しくなるね
そんな春
まだ寒いね