Voice of the heart

綴ってます

怪文書


見ず知らずの人からの手紙は
ただただ私を混乱させた


この既視感はなんだろう
意味の分からない怪文書に似ている
この感じ




あれは確か二年前の手紙だった
あの時私は返事を書いた


次第に送られてくる手紙は
怪文書へと変わっていき
私は返事を書くことを止めた


哀しく止めた


思い出したのは
あの感じ




不思議な感覚を覚えつつ
私の返事も怪文書になるのなら


これが最後になること願う



あなたが私を知っているか否かなど
私には知りようもないし


ただ言えるのは
私はあなたを知りません


知る必要も興味もない




痛々しいほどの必死さを滲ませた手紙は
ただただ私を困惑させた

全部がフィクションノンフィクション


貴方のお好きなように解釈してね


私の心で感じたモノを


貴方の心で感じるのなら


それが嘘でも本当でも


そんなのどうでもいいじゃないの




全部がフィクションで


全部がノンフィクション




素晴らしいと言ってくれたことには


素直に「ありがとう」を言っておく


貴方の欲しい答えじゃなくても


私はちゃんと応えたわ




すべてが始まったこの場所で


すべてが詰まったこの場所で


私を見つけてくれて「ありがとう」

青空の向こう


思いつめた瞳で
それでも君は
何も言わない


窓の外
風が花木を揺らして
君の涙が落ちた


次に話す言葉を
必死で探す僕の
無駄な努力は
結局報われることはなく


無言の時間だけが流れ


風が雲を流して
それでもずっと青空の
目に沁みるような青空の
遠い向こうを見ようとしていた


君が見たかったのは
違うんだね


僕が見たかったのは
君の瞳には映ることのない青空の
遠い向こうだよ

Tシャツに咲く花


Tシャツに咲く花が
色鮮やかで
見惚れていた


いつまでも変わらず
枯れることもなく
生きているとは言えないけれど
私の心を潤すには充分


Tシャツに咲く花を
ハンガーに掛けて
見惚れていた


私の胸に咲く花が
いつまでも枯れることなく
咲き続けますように

守ってあげなきゃ


何度もごめんねって言わないで


君は何も悪くない


人と比べることも


人に合わせることも


しなくていいんだよ


そんなんばかりじゃ疲れちゃう


心が疲れて泣いちゃうんだよ


その心


守ってあげなきゃ


君が


ちゃんと守ってあげなきゃ


無理することは守ることじゃない


泣いていいんだよ


ゆっくりでいい


何度もごめんねって言わないで


君は何も悪くない