Voice of the heart

綴ってます

哀しいのは誰


わずかに震える指先を
見逃すわけがないでしょう


あなたの眼の色
視線の動き
分からないわけがないでしょう


声のトーン
身に纏う雰囲気も
いつもと違う
ほんのわずかだけれども


他の誰かは誤魔化せたとしても
私には通用しない
あなただって知ってるでしょう


出来ることなら知らずにいたい
嘘偽りなくそれが本心


誤魔化しきれないあなたが哀しい
気付いてしまう自分を呪う

嫌いじゃないわ


冷たい手ね


冷たい手の人は心が温かいとか


そんなの嘘ね


心の芯まで冷え切って荒み切った


そんな冷たさね


私もそうだから


いいのよ


嫌いじゃないわ


一瞬触れただけ


それ以上の交わりはないから


いいのよ


嫌いじゃないわ

記憶の空に


年月が加速していくのを感じている


どんどん遠くなるはずなのに


益々鮮明になる記憶の不思議


忘れることが正しいのならば


ずっと間違ったままで


直し方も分からず


とっくに付いていけないのに


必死にしがみ付いていようとする


ゆっくりと考える時間さえ与えられず


ただただ流されていく


流されながら見上げた空が


思いの外美しくて


また蘇る記憶に


何故なんだろう


泣かされた

笑わせないで


加工だらけで構成されている
そんなツクリモノには
一切興味はないの
不要なものを排除しまくって
作り上げた理想?
笑わせないで



自分だけの特別を作って
自分だけが特別だなんて
埋もれてるだけのその他大勢が
中身のないことばかり
よく喋るわね
笑わせないで



そんなに言うなら
もっと見せてよ
奥まで見せてよ
裏側も見せてよ
ありのままを見せて



そんな勇気も覚悟もないくせに
理想語る前に現実見ろよ
建前だけの相互フォローとか
一切興味はないの
自称加工のプロとか
笑わせないで